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「辛い」という字がありますが、この字は一つだけで「つらい」とも「からい」とも読めてしまいます。
一つの字で二つの読み方があり、それぞれ違う意味合いを持っているというのは不思議な感じがしますよね。
今回はそんな「つらい」と「からい」の意味や違いについてご紹介していきたいと思います。
「つらい」と「からい」二つの言葉の違いは?
では、まずは「つらい」と「からい」の意味について詳しく見てみましょう。
2 精神的にも肉体的にも、がまんできないくらい苦しい。苦しさで耐えがたい。
3 対処が難しい。困難である。
4 人の気持ちを考えない。つれない。
5 冷たい態度が恨めしい。しゃくにさわる。
2 (鹹い)塩気が多い。しょっぱい。
3 甘みが少なくさっぱりとしていて、ひきしまっている。酒の味などにいう。
4 評価の基準などが厳しい。
5 つらい。苦しい。
6 残酷である。むごい。
7 危ない。危うい。
8 気にくわない。いやだ。
「からい」の意味の中にも「つらい」があるのはなんだか意外な感じです。
ただ、大方一般的に使われている意味の通りになっていますね。
同じ「辛い」でも違う「つらい」と「からい」の意味
「つらい」というのは私たちが普段使っているように、苦しい状況や困難な状況を指す言葉のようです。
そして「からい」というのも私たちがイメージしていた通り、味覚に関する意味がメインのようです。
ただし、「からい」の中には
- 苦しい様子
- 残酷でむごいこと
- 危ない状況
というように、「つらい」と同じような意味も持っているようです。
「辛」の成り立ちは刺青の針
ちなみに余談ではありますが、「辛い」という言葉に使われている漢字の「辛」ですが、この字の成り立ちは刺青を入れる時の針が元になっているそうです。
刺青を入れるというのは彫る部位によってはかなりの痛みを伴う行為です。
その痛みから「つらい」という苦しい状態を表す言葉になったのかもしれませんね。
また、「からい」というのは実は味覚で感じるものではなく、舌が感じる「痛み」、つまり痛覚であるということが分かっています。
そうした観点から考えると、「からい」というのも拡大解釈をすれば「舌がつらい状態」と考えることができますね。
総じて痛みや苦しい状況を意味する言葉
同じ「辛」という漢字から生じた「つらい」と「からい」という二つの言葉ですが、二つとも広義的に見て痛みや苦しい状況、思わしくない状況を意味する言葉という点では違いがありません。
普段全く違う意味として使っている「つらい」と「からい」ですが、やはり同じ字から生じた言葉なので繋がっている部分はあるということですね。
以上、「つらい」と「からい」の違いについてご紹介させていただきました。