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辛い事や苦しい事を我慢する時に「耐える」や「堪える」といった言葉を使うことがよくあると思います。
しかし、この二つの言葉、同じような意味なのに何故別々になっているのか気になったことがあるという方もいるのではないでしょうか?
今回はそんな「耐える」と「堪える」の違いについてご紹介します。
「耐える」と「堪える」のそれぞれの意味は?
まずは「耐える」と「堪える」、それぞれの言葉にはどんな意味合いがあるのかについて確認してみたいと思います。
2 外部から加えられる強い力や作用に対しても、屈したり影響を受けたりせず、抵抗する力をもつ。もちこたえる。
3 それをする能力がある。その力量がある。性能・力などがなくならずにある。
4 わざわざそうするだけの価値がある。…に値する。
2 感情などを、抑えて外にあらわさない。
3 外から加えられた力にたえる。もちこたえる。
4 堪忍する。許す。
「耐える」と「堪える」の違いについての考察
「耐える」と「堪える」、両方の言葉の意味を見てみると、まず最初に「辛い事や苦しい事に対して我慢する、辛抱する」という意味が出てきています。
そのため、二つの言葉には共通の意味が込められているというのが分かります。
しかし、それ以外の意味を見てみると、「耐える」の方は
- 外部からの影響に対して抵抗力を持つ
- 必要十分な能力を持っていること
- 何かを行動や代償を支払うのに値する価値があること
といった意味を持っているのが確認できます。
一方で「堪える」の方は辛い事や苦しい事などの外部からの影響に対しての我慢・辛抱の他にも
- 感情を表に出さないこと
- 許す
というように、自分の感情を抑えるという意味があるようです。
「耐える」は無機的、「堪える」は有機的な印象
「耐える」という字は性能や価値などといった観点から使われることもあり、少し無機的な印象を受けるという方もいると思います。
対して「堪える」の方は感情などを抑えるという意味もあり、より人間性を感じるような意味合いがあると思います。
同じく「辛い・苦しい状況を我慢する」という意味を持つ「耐える」と「堪える」ですが、それぞれの言葉の意味を紐解いてみると、若干ニュアンスが違うというのが分かって面白いですね。
外部からの影響に対抗する場合は「耐える」。
感情などを抑えるような時は「堪える」。
また、我慢や辛抱をするのが無機物なのか、それとも人間などの生物なのか、で使い分けるようにするといいかもしれませんね。
以上、「耐える」と「堪える」の違いについてご紹介させていただきました。