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違いが分かりにくい「頂く」と「戴く」。
「いただく」と「頂く」であれば、補助動詞としての「いただく」から「お越しいただく」や「ご覧いただく」などと違いが分かりやすいのですが、「頂く」と「戴く」の違いって何なんでしょう?
今回は「頂く」と「戴く」の違いや使い分けについて見てみましょう。
「頂く」と「戴く」の意味
まずは「頂く」と「戴く」の意味に違いがあるのかを見てみましょう。
「頂く」の意味
「大切にする・敬い扱う」の意
「食う・飲む」の謙譲語
「頂く」は常用漢字にもなっています。
「戴く」の意味
「ありがたく受ける」の意
「もらう」の謙譲語
「戴く」は常用漢字ではないので、必然的に「頂く」の方が多用されますが、意味にも違いがありますね。
「頂く」と「戴く」の違い
「大切にする・敬い扱う」という意味の「頂く」と「ありがたく受ける」という意味の「戴く」には、どちらにも物をもらう行為を丁寧に表した言葉で、そこに違いはありません。
但し飲食の際には「頂く」を使用し、「お食事を戴く」と使うことはありません。
ここは「頂く」と「戴く」ではっきりした違いがありますね。
「戴く」という言葉は戴冠という言葉に使われる漢字があるように、頭の上にのせるという意味があります。
「頭に霜を戴く」ということわざ(白髪を霜にたとえて、頭髪が白髪になること。)なんてのもあるように、「頂く」では使われないような場面は大きな違いと言えそうですね。
「頂く」と「戴く」の使い分け
次に「頂く」と「戴く」を使った例文を有名小説から抜き出してみましょう。
「頂く」の使い分け例文
わたしも伯母さんと御一緒に頂くことにしましょう。
皆さんの来易いようにして、安く召上って頂く。
「戴く」の使い分け例文
『いざさらば雪を戴く高峰』なる一句赤き線ひかれぬ。
すなわち冠を戴く頭は安きひまなしと云うのが沙翁の句
以上、「頂く」と「戴く」の違いと使い分けについてご紹介しました。
普段使う機会が多くなるのはやはり「頂く」の方かもしれませんが、私は「プレゼントを頂く」と書いていたのが実は「戴く」の方が適切だったことに気が付きました。
物をもらう際に「戴く」を使うのであれば意外と「戴く」と書く機会は増えるのかもしれませんね。